これならできる現場体育
中 学 校 保 健 体 育 教 師 必 見


現場の保健体育教師の15年間の理論と実践集




「授業実践からの理論」


「現場でやった実践集」


「詳細!学習指導案集」


「教育論文・その他の論文」


「教育論文や学習指導案の書き方」


「体育的行事・学習資料集」など




現場で使えるもの満載!

これならできる現場体育 松本眞一 著


ISBN978-4-902212-20-4
松本眞一 編著
本体1,800円+税(1,944円)


 

は じ め に 



私は平成5年度に3回目の採用試験に合格し,やっと,新規採用ということで,○〇〇市のある中学校に勤務になりました。
中学生ぐらいまでの子どもたちが大好きで,高校での期限付き教諭の経験はありましたが,「本採用の教師(これが私の人生)」という仕事に胸をふくらませ,わくわくしながら正門をくぐったのです。

ところが,当時のその中学校は鹿児島県内でも指折りの生徒指導困難校であり,今でもその光景を良く覚えていますが,私が勤務してはじめての授業に,私は胸をふくらませていたので,授業開始前に集合場所に行きました。
しかし,誰一人として授業開始後も,集合せず,たまりかねた私は,「授業場所を間違えたのかな?」と思い,教室に行ってみました。すると,生徒は皆,更衣中で,私が「お前らは,ないしよっとか?(お前達は何をしているの?)」と尋ねると,全く悪びれる様子もなく,「はぁ?」という感じ,「何が悪いの?」でした。


この姿に愕然となり,「今の中学生はこんなものか!」と頭の中が真っ白になると同時に,途方に暮れました。

しかし,それからが,私の本領発揮でした。「このままでは,いかん」少なくとも,「ふつうに授業のできる姿に!」と思い,必死に生徒とともに,汗を流しはじめました・・・。さらに,私は社会体育系の大学の出身であったため,教員免許は,「ただ単に合格しただけ」保健体育の教授能力は,ほとんどと言ってよいほど身に付いておらず,「すばらしい体育の授業を求めて」熊本の大きな本屋,鹿児島の大きな本屋をあさり,体育関係の専門書を読み,教材研究に余念がありませんでした。

しかしながら,どこの本屋に行っても,体育の専門書(どこかの大学の先生執筆)はあるのですが,「現場の教師が,特に,初任の教師がどのような理論で,どのような方法で体育の授業を進めたらよいのか?」,現場に即した,現場の体育教師の悩みに答える,心に「グッ」とくる本はなかったのです。

それから,早15年,鹿児島市の大規模校,薩摩川内市の小規模校と渡り,現在に至っています。あの時の現場の悩みに答える現場主義の本,現場の生徒の実態に裏打ちされた,現場で思い悩み,涙しながら・・・,その日々の生々しい教育実践から生まれた本がほしかった。

理想的な難しい理論からではなく,実際に,生徒とともに,思い苦しみ,生徒の実態から導き出された「理論と実践」・・・そんな本がほしかった。


私の15年間の教育実践と「現場体育研究会」で作成した「理論と実践」をここに集積しました。

このような趣旨から,書名も「これならできる現場体育」 とし,すべて,実際に授業の現場で活用された理論,実践を記載してあります。




第T部 「現場体育」 の知識 なぜ,「保健体育」という教科が必要なのか?


「21世紀における豊かなスポーツライフ」とは何か?また,平成10年発行の学習指導要領が目指すもの,学習指導,「学び方」など,理論編を記載しました。
 


第U部 「現場体育」 の授業づくり 私自身が思い悩んだ,


年間指導計画のつくり方から,評価規準表のつくり方まで,また,体育の楽しさのとらえ方など,そして,実際に授業で活用された,単元の指導計画や指導案集など,実践編をそろえました。


第V部 「現場体育」の研究 各種研究活動や教育論文のつくり方,教育実習について,指導案のつくり方


などについて記載してあります。
 

第W部 「現場体育」 から発信された健康安全・体育的行事では,


特殊なねらいに応じた体育的行事,遠泳大会,体育大会などについて,
 

第X部 「現場体育」の資料集 においては,問題解決学習で活用してきた


自作の学習資料等を中心に構成しました。
 

第Y部 付 録 につきましては,理論と実践に裏付けされた学級経営の実践例


(教育論文特選)と保健学習の実践例(性感染症の予防/エイズ)についてです。何かの参考にしてみてください。

この本は,実際に現場でできた授業実践のみの掲載です。

ですから,どの中学校でも活用,実現できるはずのものばかりです。



本書が,新任の教師や若い教師の授業の目安となり,ベテラン教師が後輩を育てるためとなれば幸いです




松 本 眞 一


本書に対するお問合せはこちらまで→
curiostation_ishiki@yahoo.co.jp


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